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一生を祝う食卓の色彩学⑤⑥

今日は直前まですっかり忘れていた今田先生のテーブルコーディネートの講座でした。去年最後の2回を出席できず今年に振替にしていたんだった・・・危うくオペラ座のチケットを取ってしまうところだったよ・・・。

午前中は第5回:テーマは「赤」
「赤」は快活・情熱・激情・能動的な創造性などを表現する色だそうです。感覚的にも理解できるイメージですね。エネルギーを現す激しい色が「赤」です。「赤」のシンボルはりんご、ルビー、赤いバラ、不死鳥(フェニックス)、大天使ミカエル。大天使ミカエルは悪魔を追い払う役割を担う位の高い天使です。手にもっている杖に赤い宝石がついているのはミカエルが赤のシンボルだからなんだって。あぁ、悪魔と戦うなんてエネルギーが要るものね、だから赤なのか~激しい天使なのね~という事が絵を見てわかるんですって。ふむふむ。

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そしてそんな「赤」を使って作ったのはクラッシックなスタイルでまとめた『受賞のお祝い』がテーマのテーブル。赤色に‘ますます頑張って!’の意味がこめられています。3本燭台と古いスタイルのスープ皿で19世紀のブルジョワジーの食卓を、恋心が燃え上がったような形のナプキンと家庭的なナプキンリング。赤いバラに黒い羽をあしらって・・・そう!このテーブルではスタンダールの「赤と黒」がもう一つの隠れたモチーフに使われているのです。
「赤と黒」も主人公ソレル(神学生=黒)と彼の野心を赤にたとえ心の葛藤を描いたお話なんですって。面白そう~読んでみようと思ってさっそく本屋に行ったけど「赤と黒」置いてなかった・・・。外国文学って最近少ないのね。

午後は第六回:テーマは「紫」
「紫」は死に通じるおしまいの色です。表現しているのは宗教的献身、悔悛、悲嘆、老齢、死、回想などネガティブなイメージのものが多いです。一方で皇帝、国王、権力、崇高を示す高貴な色でもあります。

ここで「JCS」のお話。(今日の授業は何故かミュージカルネタが多くとっても興味深く話を聞きました。)
キリストが十字架を担いでゴルゴダの丘を登って行く時、実は紫色の衣服を着ていたそうです。仮にも人々の心を掴んだいわばヒーローの最後に、最高に品格のある衣装を着せてあげようという配慮がなされたのだそうです。見せしめに紫色の衣服を脱がされ十字架に張り付けにされ命を落とします。そしてキリストが亡くなった場所に紫色のスミレが咲いていた為、スミレは死をあらわす花となります。

続いて「エリザベート」です。
エリザベートの好きな色も紫で好きな花はスミレだったそうです。エリザベートは美貌のお姫様でダイエットに励んでいた事は有名ですが、プリニウスの博物誌(最古の博物誌)にスミレには下剤効果があると記されているそうなのでエリザベートもスミレをダイエットに利用していたのかもしれません。甘いものはあまり食べなかったそうですが、デザートに紫色のシャーベットを所望したそうです。精神的に疲れ切っていたエリザベートはスミレや紫色の効果にすがりたい気持ちがあったのでしょう。必然的にそこから導かれる彼女の人生は悲しみのみ。(ミュージカル「エリザベート」に紫色もスミレのエピソードも登場しないのは最初に版権を購入した宝塚のイメージと重なる為、入れない事が条件だったのだそうです。)
5月のウィーン版エリザベート来日公演、観たくなったぞ。

そして、ナポレオン3世妃ユージェニー皇后もスミレが好きなことで有名です。リモージュ窯「アビラント」の食器‘ユージェニー’にはスミレのモチーフが描かれています。(ちなみにフランスの国賓接待に使われる食器だそうです)ユージェニーもフランス最後の皇帝妃であるわけでやっぱり悲劇のお姫さまですよね。。。このように紫とスミレには悲しみがつきまとっているのです。

そんな悲しい色を使ったテーブルコーディネートなんて縁起悪い感じですよね。そういう時は「紫」色とは呼ばず別の表現を使えばOKになります。例えば紫色なら「プラム色」など。プラムは種があって子孫繁栄を表現する縁起の良い果物です。こうして縁起良く未来につながる表現にするのがポイントです。

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紫のテーブルは「リタイアのお祝い」をテーマにしたセッティングです。‘終わり良ければ全て良し’という事です。(笑)既に子供は独立し、夫婦二人でシャンパン(泡が上がるから縁起が良い飲み物)で乾杯するという設定です。

これで、色をテーマにしたテーブルコーディネートのクラスは修了です。




2007/03/17(土) | その他 | トラックバック(-) | コメント(-)

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