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トリスタンとイゾルデ

10月ロードショーの「トリスタンとイゾルデ」の試写会へ行ってきました。

ケルトの伝説として語り継がれているこの古い物語にインスパイアされ、ワーグナーはオペラを作曲し、シェイクスピアは「ロミオとジュリエット」を書き上げたという事です。ヨーロッパの伝統的な物語は色々な場面で知ってる事を前提に例え話に引用されるので、知らないと理解できない場面にたびたび遭遇します。

例えば「マンマミーア」ではペッパーが恋心を寄せるターニャに「僕はオイディプスになれる!」と言うのもそう。「母親になれるくらいの年なのよ」というターニャに実の父を殺し、実の母を娶ったギリシャ神話のオイディプスを例えに迫っていきます。
「クレイジー・フォー・ユー」の中でポリーが「恋はギリシャ悲劇」と歌うのだってギリシャ悲劇の一つでも知らないとイメージがつかめません。

そんなことで古い伝説のお勉強と、もちろん物語にも純粋に興味があったのでこの作品はとても楽しみでした。

敵国の騎士であるトリスタンと敵国の姫君であるイゾルデの許されない恋、という単純な敵・味方の関係だけではないさらに複雑な人間関係の渦の中に巻き込まれていく二人。「生は死より尊い。お願い生きて。」というイゾルデの言葉に生きる道を選ぶトリスタン。そして別れと再会。別れより辛い残酷な試練の到来。「生は死より尊い、しかし、愛は生より尊い。」愛し合う二人の関係(そんな単純なものじゃないんだけど!)が明るみに出て国が滅亡の危機に陥り・・・。その時に選んだそれぞれの道は!!(ロードショー前なので控えめにしておきます)

物語の背景も歴史も知らないので心配していたのですが、ちゃんと理解することができました。(名前は時々、ん、誰?というのはありましたが。)
イングランドとアイルランドの対立、トリスタンとイゾルデの出会い、イゾルデとコーンウォールの領主マーク王との関係、マーク王とトリスタンの関係など。特に登場人物の心の葛藤がきちっと描かれているので、冒頭からうるっときっぱなしでした。

オペラのあらすじとはちょっと違っているようで出会いはより自然な心の動きに、結末はより悲劇的に出来上がっています。メロドラマだけでない人間ドラマとしてかなり面白かったです。

目を赤くして出てきたせいか、出口で配給会社の方からインタビューを受けました。「映画はどうでしたか?」「感動しました。最初から泣き通しでした。」「戦闘シーンが多いと思うのですが女性から見てどうですか?ちょっと心配なんです」「特に気になりません。二人の恋愛よりも、むしろマーク王とトリスタンの関係にぐっときました」「口コミよろしくお願いします」という事でしたのでこちらで紹介させていただきます。お勧めですよ~

それにしても舞台に慣れてしまうと2時間半ぶっ通しは長い!間に休憩が欲しくなってしまった私です。

2006/09/15(金) | 映画・DVD・CD | トラックバック(-) | コメント(-)

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