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わたしを離さないで。

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)
(2008/08/22)
カズオ・イシグロ

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もうすぐ公開される映画「わたしを離さないで」の原作。
長崎で生まれながら、5歳からイギリスで育ち、現在は英国籍のカズオ・イシグロ氏の翻訳小説。ツイッターで話題になっていたので読んでみることに。読む前に感想やあらすじをネットで探したのだけど、物語の核心については誰も語らず、この主人公とはいったい何者なの?という疑問をずっーーーと抱きながら読みました。この物語の核心(主人公たちは何者か?)について触れることはタブーで、それをほとんどの読者が守っているというのがすごいなぁ、と思いました。だから私も黙っています(笑)

この何かわからないという状況がものすごく読みながら不安感をあおってこんなに緊張した本は他にはないかも。(そこがすごくいいのです!)「物語の最初は単調でつまらない、後半いっきにくる」という感想も目にしたけど私は逆でした。わからない部分が多い方がどきどきしてページが進んだし、後半のコテージに移ってからはちょっと退屈になりました。彼らが何者かわかってしまったらドキドキも緊張も消えてしまい・・・。物に名前が付けられる事で得られる安心感ってあるんだなぁ、と改めて思いました。そのもののアイデンティティを表す名前がいかに大切か。でも、この作品ではそういう安心感を求めてはいないので。前半の謎めいて不安感が高まる感じが最高にエキサイティングな作品です。(ジェットコースターに乗って登っていくドキドキ感みたいな、終わっちゃってあら、これだけ?みたいな・・・)後半に愛だのなんだのって言いだすあたりもちょっとどうよ?!私の中では非常にハヤカワ文庫っぽい。カテゴリーが正しいかわからないけど、SFファンタジー物という感じ。(反論はありそうだけど・・・)

映画は予告を見る限り原作にかなり忠実そう。(作者が製作に関わっているから当然か)

2011/03/07(月) | 読書 | トラックバック(0) | コメント(0)

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